【環 境】大成建設 CO2を固定した炭酸塩活用に向け伊藤忠商事・MCi社と協業

大成建設は伊藤忠商事とCO2固定化技術を有する豪州Mineral Carbonation International社(以下:MCi社)との協業に関する覚書を締結した。

大成建設は環境に配慮しCO2の削減に寄与する独自のコンクリート技術「T-eConcrete」シリーズの開発を進めている。その中で「T-eConcrete/Carbon-Recycle」は、CO2を固定した炭酸塩(炭酸カルシウム)をコンクリートに練りこみ、コンクリート内部にCO2を封じ込める技術である。これにより、主要建設資材であるコンクリートの製造過程におけるCO2排出量の削減に大きく貢献する。

伊藤忠商事は2021年7月にMCi社に出資し、同社の技術の日本での展開を通じたCO2削減を目指しており、技術の普及には炭酸塩の利活用の促進が重要と認識し、様々な用途での活用を検証している。今回コンクリート原料としての炭酸塩の活用につき、大成建設と検証を進めることに合意した。

MCi社は豪州でCO2固定化技術を研究・開発するスタートアップ企業で、製鉄工程で生じるスラグ等の副産物(主に製鋼スラグ)や火力発電所で生じる石炭灰、その他カルシウムやマグネシウムを含む様々な物質【鉱山での尾鉱 (金属や鉱物の回収過程で生じる副産物)など】にCO2を固定させた炭酸塩 (炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等) を製造する技術を有している。

3社は互いの強みを活かし「T-eConcrete/Carbon-Recycle」に対しMCi社のCO2固定化技術による炭酸塩の供給を通じて、「T-eConcrete/Carbon-Recycle」への適用可能性の検証と今後の幅広い実用展開・商業化の追求を目指し、覚書を締結した。


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