【知 識】ナブテスコと東京計器 舶用機器の共同開発を開始

ナブテスコと東京計器は船舶のさらなる燃費削減と省人力化の実現に向けたシステム製品の共同研究開発を開始する。

地球温暖化防止の一環としてCO2排出削減は世界的な課題となっている。船舶業界においても2023年から運用中の大型外航船に対し、CO2排出規制「既存船燃費規制(EEXI)・燃費実績(CII)格付制度」が開始される。また近年は一層の海上安全の確保、航行中の労働環境改善、そして日本の海事産業の競争力向上のために、船舶の自律運航技術実用化への期待が高まっている。

共同開発で、ナブテスコは舶用エンジン遠隔制御システムで培った推進器制御技術を提供し、東京計器はオートパイロットやジャイロコンパスで培った舵制御技術を提供する。それらを融合させることで、船舶の状態や船外環境の解析による舵と主機の最適制御を実現し、船舶の燃費削減と安全航行と省人力化に貢献する。

今後、自律運航技術の要素開発を推進するとともに、システム製品のマーケティング活動を展開し、船主や乗組員のニーズに応える機能を持つシステムとして、2025年の実用化を目指す。またシステムの効果を確認する目的で、すでに第一中央汽船グループ会社の第一中央内航の協力のもと、セメント運搬船「北友丸」(5,750GT)での実証実験を進めている。


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