【アジア】TIS 中国の自動運転EVスタートアップと資本・業務提携

TISは自動運転EV(電気自動車)向けの共通シャシーを開発する中国の貴州翰凱斯智能技術(以下 PIX Moving)と資本・業務提携した。

TISは事業活動を通じた社会課題の解決の分野として「低・脱炭素化」「都市への集中・地方の衰退」「金融包摂」「健康問題」を掲げており、PIX Movingとの資本・業務提携は特に「低・脱炭素化」「都市への集中・地方の衰退」の解決に貢献する事業と考えている。自動車のEV化や自動運転技術の進歩に伴い自動車産業が大きく転換し、ソフトウェアの重要性が高まる転換期において、PIX Movingとの提携を通じてMaaS(Mobility as a Service)、スマートシティ領域等における新たなITサービスを創出していく。

PIX Movingは中国、米国、イタリアに拠点を置く自動運転EVスタートアップ企業で、スケートボード型のEVシャシー(※1)、各種MaaS用ロボットの開発・製造、自動運転の移動空間「RoboBus(※2)」、及び有人運転EV商用車/乗用車の量産化製品を提供している。

PIX Movingは汎用的なEVスケートボード型シャシーの上部にレストラン、小売店、フィットネスジム、ホテル、カフェといった都市の空間を搭載して、シェア、移動、レイアウト、連携を可能にする「移動空間」というコンセプトを打ち出しています。これまでに日本を含め世界20ヵ国に多種の製品を提供している。

またレベル4(※3)の自動運転技術「PIX Rover 汎用自動運転システム(※4)」を搭載するスケートボード型EVシャシーは実質的には四輪型のサービスロボットとも言え、MaaSやスマートシティ領域での様々な実用化が期待されている。


※1 スケートボード型EVシャシー

PIX Movingのスケートボード型EVシャシーはドライブ・バイ・ワイヤ技術を全面的に採用し、電力供給・ステアリング・トランスミッション・制動システムの統合より、機械構成を大幅に簡素化することでシャシーをコンパクト化している

※2 RoboBus

RoboBusはPIX Movingが提供している無人運転のミニバスで、観光地域、大学キャンパス、空港、スマートコミュニティ、スマートシティなどにおける人の送迎サービスでの活用を想定している

※3 自動運転のレベル4

限定領域内でシステムが全ての運転タスクを実施する完全自動運転。あらかじめ決まった経路を走行するバスや空港内など特定のエリア内で走行する車、過疎地域での循環バスなどでの利用が期待されている

※4 PIX Rover 汎用自動運転システム

PIX Movingは日本発の自動運転オープンソース「The Autoware Foundation」のメンバーであり、「Autoware」をベースに同社が独自開発した自動運転システムでレベル4を実現している


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