【流　通】三井住友建設　重量床衝撃音を低減させる工法を共同住宅の共用部の一部に適用

三井住友建設は金沢工業大学と三昌フォームテックで共同開発した重量床衝撃音低減工法「ＳＳＴボイドスラブ」（※１）を、施工中の共同住宅の共用部の一部に初めて適用した。

この工法はスラブのボイド材の内部に同調質量ダンパー（ＴＭＤ　※２）を配置し重量床衝撃音を低減させるもので、一般的なハーフＰＣａ板に用いられるボイドスラブに対して、スラブ厚を厚くすることなく室内の静ひつ性を高めることができる。適用時に実施した音響測定では、同じ厚みのボイドスラブと比べて７ｄＢの低減効果が確認された。

共同住宅やホテルなど室内の静ひつ性が求められる場所では、人の歩行や飛び跳ねなどによる重量床衝撃音を低減させる必要があります。「ＳＳＴボイドスラブ」はボイド材の内部に配置したＴＭＤが床の振動に共振し、振動を抑制することで重量床衝撃音を低減する。

ＴＭＤを構成するおもりとバネはＰＣａ工場で事前に設置することから、従来のボイドスラブと同様の現場における施工性を実現する。また「ＳＳＴボイドスラブ」は、スラブ厚を変えずに遮音効果を高めるだけでなく、同じ遮音効果でスラブ厚を減らして、より高い天井の居住空間も実現できる。

※１　ＳＳＴ　（Ｓｉｌｅｎｔ　Ｓｌａｂ　ｕｓｉｎｇ　ＴＭＤ）

※２　同調質量ダンパー （ＴＭＤ　＝　Ｔｕｎｅｄ　Ｍａｓｓ　Ｄａｍｐｅｒ）

振動する対象物（ここではコンクリートスラブ）に付加した質量体（おもり）が、床の振動に共振することで振動を抑制する装置

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