【環 境】三井物産 インドで大型再生可能エネルギー事業に出資参画

三井物産は100%子会社ミットパワーインディアを通じ、インド再生可能エネルギー事業者最大手ReNew Power(以下 ReNew)が推進する大型再生可能エネルギー事業(以下 同事業)の開発に参画する。

同事業ではインド国内に3件の風力発電所(総出力90万kW)と1件の太陽光発電所(総出力40万kW、最大10万kWhの蓄電システムを併設予定)を新設し、インド新・再生エネルギー省傘下のインド太陽エネルギー公社Solar Energy Corporation of India(以下 SECI)との25年間の長期売電契約に基づき40万kWの電力を安定的に供給する。従来の再生可能エネルギー案件は、風況や日照量により発電量が変動し、安定的な電力供給が難しかった。同事業は蓄電技術を含めた複数の再生可能エネルギー発電所から24時間安定的に電力供給を行うことを契約条件に含めたインド初のRound-the-Clock(ラウンド・ザ・クロック)スキーム型事業となる。総事業費約13.5億米ドル(約1,650億円)で、令和5(2023)年8月の商業運転開始を予定している。三井物産は、これまで国内外で培ってきた発電事業の知見を活用し、本事業の着実な完工と円滑な事業運営に貢献する。

インドは現時点で世界第三位の温室効果ガス(GHG)排出国であるが、インド政府は、令和3(2021)年11月に開催された第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)にて令和42(2070)年迄にGHG排出量ネットゼロを表明し、非化石燃料による発電容量を令和12(2030)年までに500GWに引き上げる方針を発表した。再生可能エネルギー100%の電力を安定して供給することが可能となるRound-the-Clockスキームの推進は、こうしたインド政府の方針に合致するものであり、現在インド総発電設備容量の過半を超える石炭火力発電所を将来的に置き換える役割を果たすことが期待される。


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