【流 通】住友林業 CO2排出量等を見える化するソフトウェアの国内代理店契約締結

住友林業はフィンランドのOe Clickと建物のCO2排出量等を見える化するソフトウェア「One Click LCA」の日本単独代理店契約を締結した。 ソフトウェア「One Click LCA」は欧州を中心に130カ国で利用され、ISOや欧州規格を含めた世界の50種類以上の環境認証に対応している。

ライフサイクル全体での環境負荷を評価するLCA(ライフサイクルアセスメント 以下 LCA)を通じて、実際に建築現場で使用する個々の資材データをもとに建設にかかる原材料調達から加工、輸送、建設、改修、廃棄時のCO2排出量(エンボディード・カーボン)等を算定できる。全世界のCO2排出量に占める建設部門の割合は約37%(※)と言われている中、住友林業はOne Clickと連携して、日本の建設業界でのCO2排出量の見える化や削減に取り組む。 

 欧州各国ではエンボディード・カーボンの見える化が進んでおり、環境意識の高いディベロッパー、オーナー、金融機関、投資家、テナント等が環境負荷の少ない建物を積極的に選択する事例が増えている。一方、日本では居住時のエネルギー使用によるCO2排出量(オペレーショナル・カーボン)に比べて、エンボディード・カーボンの見える化や削減の取組みは十分に普及していない。国内外の企業・投資家が建物を選択する際の一つの指標となる、建物のエンボディード・カーボンの見える化が建設業界のカーボンニュートラル実現に向け非常に重要とされる。

住友林業は住宅・不動産業界団体等に働きかけ、「One Click LCA」を通じたエンボディード・カーボン算定の基盤構築を目指する。より正確にLCAを行うために、資材の環境認証ラベルである EPD(Environmental Product Declaration)取得に向けた木材・建材メーカーへの支援体制を構築していく。CO2排出量を削減するためのコンサルティング事業を通じて、建物のCO2排出量の実質ゼロを目指す「環境配慮型建物」の普及を促進していく。 


 ※出典:Global Alliance for Buildings and Construction, "2021 GLOBAL STATUS REPORT FOR BUILDINGS AND CONSTRUCTION


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