【環 境】ヤマト運輸 ドライアイスフリーの超低温帯遺伝子検査用試薬の混載輸送開始

ヤマト運輸とシスメックスは2021年12月、シスメックスの拠点(神戸市)から検査機関(川崎市)まで、体外診断用医薬品の業界では国内初となる遺伝子検査用試薬のマイナス70度超低温帯での混載輸送について、ドライアイスを使用しないドライアイスフリーで開始した。ドライアイスの代替として超低温の冷凍庫で凍結した保冷剤を活用して輸送の実証実験を行い、ドライアイス使用時よりも高い保冷性能が確認できたので開始された。

この取り組みは厳格な品質・温度管理が必要な医薬品等の同低温帯での長距離輸送において、これまで不可欠と考えられていたドライアイスを一切使用しない、環境への配慮と低コストを両立した画期的なモデルとなる。ドライアイスは石油精製の過程で排出されるCO₂などを原料としており、環境配慮、安定的な調達、調達価格の高騰などの観点から、輸送の際、保冷のために必要となる改善に向けた施策を検討していた。 

今後、今回のモデルを活用し、日本国内における対象品目・配送エリアの拡大に取り組み、持続可能な医薬品コールドチェーンを実現、医療現場への高品質かつ安定した製品供給を行い、さらに海外向け輸送への展開にも取り組み、高品質かつ安定した製品供給などコールドチェーンの進化に取り組んでいく。 


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