【流 通】DNPとElevationSpace 宇宙で実証した材料の回収・分析
大日本印刷(以下 DNP)とElevationSpace(エレベーションスペース)は、資本業務提携契約を締結した。両社は人工衛星などの宇宙機器に使用される材料・部品を対象に、宇宙環境での軌道上実証(*1)から地上で回収した後の分析・評価までを一体で提供するサービスを共同で開発する。宇宙環境で実証した材料・部品の信頼性向上を支援することで、宇宙機器への活用拡大と安定供給につなげる。
近年、地球観測衛星による遠隔監視や、衛星を活用した通信・インターネットサービスの拡大など、宇宙空間を活用した社会インフラの構築が世界的に進んでいる。世界のスペースエコノミー(宇宙経済)は2023年の約6,300億ドルから、2035年には約1兆8,000億ドルへ成長すると予想されている。日本政府も宇宙基本計画や宇宙戦略基金(*2)を通じて、宇宙分野の技術開発や民間企業の参入支援を進めている。
一方で宇宙機器の開発・製造には、宇宙環境に耐えられる材料・部品の安定供給が欠かせない。宇宙空間での使用実績を持つ材料・部品は限られており、一部は海外製品への依存が続いている。また国内では宇宙環境での実証機会が限られており、民間企業が宇宙産業へ参入する際の課題となっている。
DNPとElevationSpaceは、宇宙環境での実証から地上回収後の分析・評価までを一貫して提供するサービスの開発を通じて、材料・部品の信頼性向上につなげ、企業の宇宙産業への参入を支援する。
今後、両社は効率的で迅速な宇宙実証の機会を提供することで、宇宙産業への新規参入や、宇宙機器の開発・製造に必要な材料・部品の安定供給体制の構築につなげていく。将来的には、月面開発向け材料・部品への適用も視野に入れ、多様なパートナーとの連携を通じて、宇宙産業の発展に貢献していく。
*1 軌道上実証
宇宙空間での実験や稼働試験を通じて、材料・部品が実際の宇宙環境で所定の機能・性能を発揮するかを確認すること。
*2 宇宙戦略基金
民間企業・大学等による宇宙分野の先端技術開発、技術実証、商業化を支援するため、JAXAに設置された基金。政府は10年間で総額1兆円規模の支援を目指している
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