【物 流】生体データを活用したフォークリフト事故抑制プログラムを開発
損害保険ジャパン、SOMPOリスクマネジメント、NOK、リトルソフトウェアとトヨタエルアンドエフ神奈川は、フォークリフト保有企業を対象として、脳波データを活用した事故抑制プログラムの実証実験で有効性を確認した。
これらのデータからフォークリフト事故の抑制に有用なオペレーターの特性・心身の状態に関する情報が得られることを確認した。この結果を踏まえ、事故抑制プログラムのサービス提供を予定している。
物流倉庫や工場などの多くの事業所で、フォークリフトは不可欠な荷役運搬機器だが、その操作には常に事故のリスクが伴う。日本全国でフォークリフトによる労働災害は、年間約2,000件発生しており、安全性向上は日本のフォークリフト業界における重要課題となっている。
これまで、安全対策はルール遵守の徹底や危険箇所の物理的な改善が中心だったが、事故の多くはヒューマンエラーが原因であり、従来の対策だけでは限界があった。そこで実証実験では専門知識・ノウハウを持つ5社が協同し、オペレーターひとり一人の運転中の行動(ルーティン含む)や思考の特性を脳波などから診断するという新たなアプローチで、物損事故や労働災害のさらなる抑制を目指した。
実証実験ではヘルメット型デバイスで脳波などを計測し、集中力や注意力、ストレス状態、空間認識力などを10-20分で可視化した。そこでの取得データを基に、オペレーターごとの作業特性を分析し、適切な教育や人員配置につなげていく。
今後提供するサービスは安全講習時に分析する「次世代フォークリフト安全講習」と、実作業中にデータを取得する「安全解析」の2種類を予定している。個人・法人向けレポートでヒヤリハット箇所や現場全体のリスクを数値化し、安全管理の高度化を図る。
プログラムの提供を通じて得られるデータを蓄積・分析し、将来的にはフォークリフト事故の予兆検知モデルの開発や、より精度の高いリスク評価アルゴリズムの構築を目指す。またフォークリフト以外のさまざまな車両や重機、製造ラインの作業者などへ適用範囲を拡大していくことも検討し、あらゆる業種・業界におけるヒューマンエラーの低減と、働く人の安全・安心に寄与する。
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