【流 通】獺祭と三菱重工業 人類発・宇宙空間での清酒醸造試験に成功

獺祭と三菱重工業は、月面での清酒製造を目指す「獺祭MOONプロジェクト」の第一弾ミッションを完遂した。

獺祭と三菱重工業が共同開発した専用の醸造装置と清酒の原材料を国際宇宙ステーション(ISS)へ打上げ、ISS「きぼう」日本実験棟のJAXAの実験装置内部で月面重力を模擬した環境において、人類史上初となる清酒のアルコール発酵過程を確認することに成功した。ISS「きぼう」船内で発酵を終えたもろみは、地球へ帰還し、2026年3月に獺祭の本社蔵にて清酒へ仕上げられ、予定していた「獺祭MOONプロジェクト」第一弾ミッションは全て完了した。

ISS「きぼう」船内での醸造試験により得られたもろみを、地上で分析した結果、アルコール度数が12%に到達していることを確認し、月面重力の環境下でも地上と同様の製造プロセスで清酒製造が可能であることを実験的に証明した。一方で軌道上のデータでは、発酵動態が地上に比べて緩慢になる事が確認され、重力条件が発酵速度に影響を与えることが示唆された。その詳細は今後研究を予定している。

また三菱重工業が開発・製作した清酒醸造装置は、月面重力を模擬した環境下にて適切に動作し、攪拌機能により試料の発酵を促しつつ温度・アルコール濃度等を各種センサで確認することができた。

地球へ帰還した宇宙醸造のもろみ約260gは、獺祭の本社蔵で搾られ、清酒116mlが仕上がった。獺祭は得られた清酒のうち100mlをチタン製ボトルに詰めて、挑戦の証として販売された。売上金は日本の宇宙開発に寄付される予定になっている。

今回のミッションで得られた酒粕は、東北大学東谷研究室の協力のもと精密な成分解析を実施し、宇宙空間における酵母の遺伝的変化や発酵食品の地上製造との差異を検証し、今後の宇宙産業の発展に役立てられる。


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