【物 流】関西フローズン 氷点下25度の冷凍倉庫に無人搬送車を導入

江崎グリコ完全子会社の関西フローズンは、広島支店(広島市)の新築移転に合わせ、食品業界に先駆けて-25度の冷凍倉庫に対応した無人搬送車(AGV=Automatic Guided Vehicle)を導入した。冷凍環境下での重量台車の搬送を自動化し、倉庫管理システム(WES:Warehouse Execution System)と連携することで、冷凍倉庫業務の効率を大幅に改善するとともに、社員の負荷軽減と安全性向上を実現する。江崎グリコグループは今後も物流DX化と働き方改革を推進する。

物流業界では人手不足や高齢化が進む中、特に-25度の冷凍倉庫内での作業は厳しい環境にあり、効率向上と安全確保が喫緊の課題となっている。こうした状況を踏まえ、関西フローズンは広島支店の移転を機に、支店併設の冷凍倉庫において、人手依存型の従来作業から脱却し、効率性と安全性を両立させた次世代物流モデルの構築に取り組む。

従来、人力で行っていた-25度環境下の重量台車を牽引する作業をAGV6台で自動化し、年間で約4,928時間(1日換算13.5時間)の作業時間を削減し、社員の腰痛や凍傷リスクを低減する。搬送作業の効率化により、トラックの待機時間を短縮する。冷凍環境下で社員が作業する時間を短縮し、働きやすい環境を整備する。出荷ミス率をほぼゼロに近づけることで、作業ミスを減らし、物流品質を向上させるなどの効果を生み出す。

今回の導入を皮切りに、効果を検証しながら全国のグループ物流倉庫へ順次展開し、冷凍物流の新たな標準モデルを確立するとともに、業界全体の効率化と安全性向上に寄与する。


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