【物 流】ANAとナッシュ 冷凍食品の空輸体制の最適化とコストダウンを実現

全日本空輸(ANA)とナッシュは、冷凍食品の輸送に際し、ANA国内旅客定期便における昼間帯の床下貨物空きスペースを有効活用する取り組みを2025年12月1日に開始した。この取り組みを通じ積載効率を高めることで、輸送コストダウンにつながり、顧客への最大557円の送料値下げも実現した。

両社はこれまでもANA専用の保冷コンテナをナッシュに貸与し、商品の積荷から空港までの配送を一貫してナッシュで行うシームレスな輸送体制の構築等、さまざまな協働を行ってきた。工場から顧客のもとまで途切れない一貫したコールドチェーンの構築を通じて、さらなる品質向上を図るとともに、物流における地域格差の是正にもつながる。

ナッシュは独自の物流システムにより、日々変動する出荷量に合わせて最適な便を選択する仕組みを導入した。積載効率100%の運用を目指し、需要予測を踏まえた出荷タイミング調整によって、コスト最適化と供給の安定化を両立させている。使用する保冷コンテナは高断熱仕様で、工場から一定温度で輸送可能だ。工場-倉庫-空港の一貫コールドチェーンにより、天候や季節変動の影響を受けにくい高品質な冷凍輸送を確保する。

またANAは「物流の2024年問題」への対応策として、昼間便の空きスペースを有効活用する「新モーダルシフト」の推進に取り組んでいる。今後も、旅客便を使用した長距離スピード輸送を他のエリアにも積極的に広げていくなど、両社の連携を一層強化することで、物流問題の解決の一助となるよう寄与する。


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