【環 境】五洋建設と積水化学工業 CO2を吸収するコンクリート表面被覆シート開発

五洋建設と積水化学工業は、コンクリート構造物の劣化を防ぐための表面被覆シートを開発した。従来のような塗装を行うのでなく、貼り付けるだけで劣化防止効果を発揮し、シート自体にCO2の吸収性能を有する。また貼り付けた後でもコンクリートの表面状態を目視確認できる。

コンクリートは、CO2、塩化物イオン、水分などの浸入が原因で劣化する。これまでは、有機系の材料でコンクリートの表面を塗装することで、劣化要因の浸入を防ぐ方法が広く使われてきた。しかしこの方法は、塗装後に乾燥させる時間が必要になることに加え、コンクリートの表面を覆ってしまうことで、塗装後にコンクリートの劣化状況の確認が難しくなるという問題や、コンクリート自体が持つCO2を吸収する能力が低下するという問題があった。

そこで両社は、五洋建設が持つコンクリート製港湾構造物の維持管理に関する専門知識と、積水化学工業が持つ粘着配合技術、塗工技術、シート加工技術などを組み合わせることで、コンクリートの状態を目視確認でき、かつCO2の吸収性能を持つシートを共同で開発した。

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