【アジア】エア・ウォーター　グループ会社がインドで液化ガス製造プラント稼働

エア・ウォーターは、グループ会社Ａｉｒ　Ｗａｔｅｒ　Ｉｎｄｉａ　Ｐｒｉｖａｔｅ　Ｌｉｍｉｔｅｄ（エア・ウォーター・インディア）が、インド南部のタミルナド州にあるチェンナイ工場内に建設を進めていた液化ガス製造プラントが完成し、２０２５年８月６日に稼働を開始した。

エア・ウォーターグループは２０１９年に、エア・ウォーター・インディアを通じて産業ガスメジャーから事業の一部を取得した。「鉄鋼向けオンサイトガス供給案件の獲得」と「液化ガス製造拠点の拡充」を基本戦略とし、同社グループの強みであるガスプラントエンジニアリング及びオペレーション技術に省エネ・脱炭素・安定供給などの付加価値を組み合わせ、事業成長を目指している。

インド市場は、２０２５年度のＧＤＰ成長率が６．４％（２０２５年７月、ＩＭＦ予測）と高水準を継続している。インド政府が２０３４年までに粗鋼生産量を現在の年間約１．５億トンから５億トンへと引き上げる目標を掲げる中、産業ガス市場も急拡大している。今回プラントを新設した南部エリアは、自動車関連産業の一大集積地で、日系企業も多数進出していることに加えて、近年では電気自動車や電子部品関連の工場も数多く立地しており、インドで最も高い経済成長が期待される地域の一つとされている。

エア・ウォーター・インディアは、これまで主にベッラーリ工場（カルナータカ州）で製造する産業ガスを、チェンナイ含む南部エリアの顧客に供給してきたが、年々高まるガス需要に対応するためチェンナイ工場内に液化ガス製造プラントを新設した。サプライチェーン強化により、チェンナイ周辺の製造業向け産業ガスや医療ガス需要を獲得していく。

今回稼働したプラントは、エア・ウォーターグループがインドで初めて設計・製作から建設までを手掛けた。インドでのプラント建設やオペレーションに関わる技術力を強化することで、成長著しいインド市場の需要を捉え、売り上げ拡大を目指す。

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