【物 流】オカムラ食品工業 青森県八戸市に「青森サーモン」の保管・物流拠点を開設

オカムラ食品工業は、共同物流サービスが新たに建設する青森県八戸市のセミ超低温(SF1)(※)冷凍庫を活用して、同倉庫が竣工予定の2027年に青森県内に「青森サーモン」の保管・物流の中心拠点となる計画を発表した。さらに、戸港へのモーダルシフトを前進させることで、物流面も含めて地域経済に貢献することを企図している。

サーモンを中心とした養殖から加工・卸売までの垂直統合型ビジネスを展開するオカムラ食品工業は、青森県深浦町・今別町・むつ市脇野沢地区での「青森サーモン」の養殖・加工産業推進を通して地域の経済・産業に寄与することを企業目標の一つとしている。地域への貢献規模拡大も含め、2025年2月に発表した「中期経営目標2030」では、2030年のサーモン国内養殖量目標を、2025年計画値3千5百トンの3倍以上となる1万2千トンとした。この達成に向けて、養殖量拡大はもちろんのこと、後工程となる加工・冷凍保管・物流体制についても現状の3倍以上の規模が求められ、その基盤整備は喫緊の課題である。

こうした課題を解決するため、かねてより協議を行ってきた共同物流サービスが、八戸市に新たなセミ超低温温度帯(SF1)の冷凍倉庫建設を決定した。高品質なサーモン保管に必要なこの温度帯の倉庫は北東北(青森県・岩手県・秋田県)ではじめての建設される。ここに養殖するサーモンの大部分を保管委託することで、これまで青森県外に保管していたサーモンを県内に集約し、その物流保管業務を青森県内の産業に内製化させることを企図している。

また八戸港を国内外への物流拠点とすることで、物流の2024年問題や環境負荷といった課題を解消する「モーダルシフト」を促進することも視野に入れている。サーモンの発送拠点としてだけでなく、飼料の仕入拠点としても八戸港を活用することで、八戸から養殖拠点への県内物流の業務量を増大させ、八戸港の活用最大化を促進する。このことで、津軽・下北エリアの養殖・加工拠点だけでなく八戸エリアでの保管・物流を備えることで、サーモンの「オール青森産業化」を一歩進める。

オカムラ食品工業はこれからも共同物流サービスとの連携をはかり、地域での産業化を目指す企業として、挑戦と進化を続けていく。

※ セミ超低温(SF1)温度帯

オカムラ食品工業は「超低温」との区別を明確にするため、−30℃〜−40℃の温度帯を「セミ超低温(SF1)」として位置づけています。一般的な冷凍食品よりも厳しい温度管理が必要な食品の保管に使用される


・製品名および会社名などは、各社の商標または登録商標です