【知 識】ケルヒャー ジャパン 沖縄県で外来昆虫の防除実証試験に協力
ケルヒャー ジャパンは沖縄県古宇利島で、「温水除草システム(R)」を活用した外来種「ヤエヤママドボタル(オオシママドボタル)」の防除実証試験に協力した。
今回の試験は、沖縄県環境部自然保護課の委託事業「令和7年度 外来種対策事業(昆虫類・クモ類対策)」の一環で実施された。薬剤を使わず高温水のみでホタルの個体数を抑制する新たな環境ソリューションとして、効果検証が行われた。
ケルヒャーの「温水除草システム(R)」は、100℃近い高温水を散布し、植物の根や昆虫のたんぱく質を変性させることで成長や繁殖を抑制する。これまでは主に除草に多く使用されてきたが、今回は昆虫防除に応用した。
ヤエヤママドボタル(別名:オオシママドボタル)は、もともと八重山諸島に分布する在来種だが、近年では沖縄本島南部や古宇利島を含む地域にまで生息域を拡大している。さらに世界自然遺産に登録されている「やんばる」地域にも、生息域を広げる可能性が懸念されている。このホタルは陸生カタツムリを大量に捕食し、在来生物の減少や生態系バランスの崩壊が懸念されている。
現在は、専用の探知犬による生息地特定と手作業による捕獲活動が行われているが、多大な労力を要するうえ、作業効率や継続性の面で限界があり、より持続可能な対策が求められていた。
202年7月に行われた事前実験では、ヤエヤママドボタル防除の効果が確認された。植物への影響についても検証し、草本はしおれたものの色彩は保持しており、木本植物では茶変がみられたが、枯死には至らなかった。この結果から、「温水除草システム(R)」は環境への影響を最小限にしつつ、ホタル防除効果が期待できることが示唆されいる。
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