【物 流】ダイキン工業がアスエネに出資 空調による脱炭素ソリューション加速

ダイキン工業は、CO2排出量の見える化や脱炭素・ESG経営支援サービスを提供するスタートアップ企業、アスエネの第三者割当増資を引き受け、出資した。協業を通じて、アスエネのサービスとダイキン工業の省エネ性の高い空調機器やエネルギーマネジメントシステムなどを組み合わせ、企業の脱炭素を支援する循環型ソリューションを、北米および日本を中心とするグローバル市場に提供していく。

気候変動対策がグローバルで加速する中、企業の非財務情報の開示に関する規制が強化されている。さらに投資家や消費者のESGへの関心の高まりを受けて、企業はサプライチェーン全体のCO2排出量を見える化し、削減に取り組むことが求められている。アスエネは、CO2排出量を算定・見える化するクラウドサービスやサプライチェーンのESG評価サービスなどを提供し、非財務情報の開示や脱炭素の取り組み、ESG経営に必要となる包括的なサービスと専門的なコンサルティングを国内外に展開している。

ダイキン工業は戦略経営計画「FUSION25」の成長戦略テーマの1つとして「カーボンニュートラルへの挑戦」を掲げ、世界の電力の約1割を消費していると言われている空調に起因する環境負荷の低減が重要と考え、高効率で省エネ性の高い空調機器を世界中に提供してきた。今回の出資と協業を通じて、CO2排出量の見える化による現状把握から排出量削減のためのロードマップ策定、高効率な空調機器やエネルギーマネジメントシステムの導入などの省エネ施策の実行まで、一気通貫で実施することが可能となる。さらに空調・建物の運用を継続的にモニタリングし、改善提案を行うなどライフサイクルを通じた循環型ソリューションを提供し、企業の脱炭素への貢献を加速していく。

ダイキン工業は新たな技術開発や高度なソリューション提供のため、2019年11月にスタートアップ企業との協業を推進する組織「テクノロジー・イノベーションセンターCVC室」を設立し、これまで国内外の20社以上に出資をしてきた。同社は今後も、グローバルで様々な分野の新たなパートナーと強固な関係を構築し、オープンイノベーションの取り組みを加速していく。


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