【環 境】大ガス Shore to Ship方式の船舶向けLNG燃料供給事業を開始
大阪ガスは、Shore to Ship方式(※1)による船舶向けLNG燃料の供給事業を、都市ガス事業者として初めて開始した。大阪ガス泉北製造所第二工場(大阪府高石市)においてShore to Ship方式燃料供給事業における第一隻目として、商船三井が運航するJFEスチール向けのLNG燃料鉄鋼原料船「VERDE HERALDO(読み:ヴェルデ エラルド)」にLNG燃料の供給を実施した。海運業界の低・脱炭素化に向けたトランジション期において、環境負荷の低いLNG燃料の供給拡大を推進していく。
昨今、世界的な脱炭素化の潮流や国際海事機関による温室効果ガス削減目標策定を受け、重油に代わりLNGを船舶燃料として使用する、LNG燃料船の隻数が増加している。LNG燃料船は、重油を燃料とした場合に比べCO2排出量を削減することができるが、現状、日本ではLNG燃料を供給する設備が限られているという課題があった。
大阪ガスは、2019年よりTruck to Ship方式(※2)での船舶向けLNG燃料供給をすでに実施しており、今回のShore to Ship方式による供給事業開始とあわせ、2つの方式でのLNG燃料供給が可能となった。加えて、2026年度から開始予定のLNGバンカリング船でのShip to Ship方式(※3)によるLNG燃料供給により、主要な3方式全てのLNG燃料供給が可能となり、安定かつ柔軟なLNG燃料供給に寄与する。
将来的には、船舶燃料として供給するLNGをe-methaneに置き換えることで、シームレスな船舶燃料の脱炭素化に繋げていくことが可能となる。
※1 Shore to Ship方式
岸壁・桟橋に係留中のLNG燃料船に対して、陸上LNGターミナルなどからLNGを供給する方式
※2 Truck to Ship方式
岸壁に係留中のLNG燃料船に対して、岸壁に駐車したLNGタンクローリーからLNGを供給する方式。大阪ガスはグループ会社のDaigasエナジーを通して、商船三井のグループ会社・日本栄船が運航するLNG燃料タグボート「いしん」に同方式でLNG燃料を供給している
※3 Ship to Ship方式
岸壁に係留中もしくは錨地に停泊中のLNG燃料船に対して、バンカリング船が接舷してLNGを供給する方式。大阪ガスが同方式でのLNG燃料供給に使用する予定のバンカリング船は国土交通省の令和5年度LNGバンカリング拠点形成事業に採択され、下ノ江(したのえ)造船本社工場(大分県)で建造中
・製品名および会社名などは、各社の商標または登録商標です
0コメント