【環 境】関西電力 JR西日本とのアワリーマッチングシステムの実証開始

関西電力はJR西日本と、リアルタイム(1時間単位)で再生可能エネルギーの電力供給量と電力消費量が一致していることを証明する「アワリーマッチングシステム」の実証を2025年度に行う。またJR西日本および新井組と、JR奈良線への再エネ電力の供給に向けてコーポレートPPA(※)の契約を締結した。

これまで関西電力はJR西日本と、大阪環状線、京都線、神戸線等に再エネ電力を供給するため、コーポレートPPAに基づき再エネ設備を開発してきたが、新たに太陽光発電設備を開発し、2025年度中にJR奈良線の鉄道変電所に再エネ電力の供給・環境価値の提供を開始する。

実証では、これらのコーポレートPPAによる再エネ設備による発電データと当該路線での電力消費データを活用する。今回新たに開発するシステムを用いて、発電データと電力消費データを1時間単位で照合し、管理する技術を構築し、発電された再エネ電力がリアルタイムで消費されていることを証明する。24時間365日、再生可能エネルギーを中心とするゼロカーボン電力100%使用を目指す「24/7CarbonFreeEnergy」への関心が高まっている。また、再エネ消費の同時同量が必要となるコーポレートPPAや、再エネ電力と消費電力のリアルタイムでの一致を担保する仕組みの重要性が高まっている。関西電力は、アワリーマッチングシステムの実用化を目指す。

※1 PPA(Power Purchase Agreement)

電力供給契約。需要家と発電事業者が小売電気事業者を介して長期・固定価格での電力購入契約を結ぶ、電力供給・調達方法。

※2 24/7CarbonFreeEnergy

2021年9月に国連が主導して発足したイニシアティブ「24/7CFE Compact」が提唱する概念


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