【知 識】日本精工と東京大学 「サービスエクセレンス」共同研究契約を締結
日本精工(以下 NSK)と東京大学は、『サービスエクセレンス(*1)』の共同研究契約を締結した。
この活動はNSKの品質保証本部と東京大学の大学院工学系研究科(原辰徳准教授)および東京大学総括プロジェクト機構「QualityとHealthを基盤におくサービスエクセレンス社会システム工学」総括寄付講座(水流聡子特任教授)による共同研究で、品質面からのビジネス競争力強化のために、サプライヤーの立場を生かしたサービスエクセレンスの実装方法論およびエクセレントサービスの設計方法論開発を目指す。
日本の企業が激しい国際競争を勝ち抜くには、顧客満足(ISO9000)では不十分であり、顧客が"非常に大切にされている"、"自身の期待を超えている"と、感じられることが必要となっている。こうした感情は『カスタマーデライト』と呼ばれ、これを実現する優れたサービスは『エクセレントサービス』と呼ばれている。これらを一貫して提供するための、組織能力(サービスエクセレンス)の原則及びモデルと、その設計方法に関するISOとJIS(*2)が制定されている。
いまやサービスは製造業においても欠かせない。グローバル化が進み、サービスの受け手が世界中に広がった今、サービス発信側の思いを伝える『おもてなし』という属人的で伝承的な考え方だけでなく、『サービスエクセレンス』という、受け取り側の体験(顧客体験)まで捉えた、組織的で体系的な取り組みを実装することは、市場での成功、ひいては組織の持続的発展につながると、NSKは考えている。
先に述べた2つの規格は、ISO9001を基盤としてエクセレントサービスを提供できるようにモデルとして活用することで、組織能力を強化させ、企業変革に向けてマインドセットを変化させ、組織の未来を創る規格と言われている。NSKは将来、この認証取得が受注条件に加わる可能性も視野に入れ、現段階から関わりを持っておくことが重要と考え、今回の共同研究契約の締結に至った。
*1 『サービスエクセレンス』
エクセレントサービスを一貫して提供するための組織の能力と定義されている
*2 サービスエクセレンス-原則及びモデル ISO23592<JIS Y 23592:2021>、サービスエクセレンス-卓越した顧客体験を実現するためのエクセレントサービスの設計 ISO/TS 24082<JIS Y24082:2021>
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