【環 境】三井海洋開発とTOYO ブルーアンモニアFPSOのAiPを取得

三井海洋開発は東洋エンジニアリング(以下 TOYO)と共同で、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)で生産されるガスからアンモニアを製造するブルーアンモニアFPSOのAiP(Approval in Principle:基本設計承認)を米国船級協会(ABS)より取得した。

このブルーアンモニアFPSOは、これまで特別な用途がなく貯留層に圧入されていた余剰随伴ガスからブルーアンモニアを製造し、貯蔵及び積出まで行う。また、随伴ガスからアンモニア(NH3)に変換する過程で生じるCO2を回収するだけでなく、ガスタービン自家発電機(GTG)からのCO2も合わせて回収する設備を搭載していることから、アンモニア製造に伴うFPSOからの二酸化炭素排出量を最小化することが可能となる。なお、製造されたアンモニアを貯蔵して積み出す船体の開発には、三菱造船が協力した。

三井海洋開発にとって今回の共同開発は、中期経営計画2024-2026『イノベーションで持続可能な未来を拓く』において掲げている「浮体式代替エネルギー生産設備のコンセプト・デザイン」の第1号という位置づけで、同社のFPSOプロジェクトで培った浮体式ソリューションにおける全体配置、船体設計、係留技術等の知見と、TOYOの持つアンモニア製造プロセス設計技術やFPSO向け装置設計の知見を融合させることで、エネルギー・トランジションにおいて代替燃料や水素キャリアとしての働きが期待されるブルーアンモニアを洋上で生産するコンセプトを実現した。


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