【環 境】パナソニック 海洋生分解性のセルロースファイバー成形材料を開発

パナソニックホールディングスは、これまでに開発してきた植物由来のセルロースファイバーを高濃度に樹脂に混ぜ込む技術を、海洋生分解性の植物由来樹脂等へ展開し、海洋環境で完全生分解性を有する成形材料を開発した。

昨今の海洋プラスチック問題や石油資源の枯渇・地球温暖化といった環境問題から、天然資源の効率的な利用や、海洋汚染の防止および大幅な削減が国連の開発目標として定められ、樹脂量の削減が世界的に求められている。

同社は2015年から石油由来の樹脂量を減らす研究開発活動を開始し、今回セルロースファイバーのつなぎ部分を海洋生分解性の樹脂に置き換えることで、海洋での完全生分解性を有し、耐久性用途に使用されるポリプロピレンと同等の強度をもつ、バイオマス度100%のセルロースファイバー成形材料の開発に成功した。

2027年に海洋生分解性ペレットの販売を開始する見込みであり、今後、海洋生分解性セルロースファイバー成形材料の特長と優位性を活かし、家電筐体や車載機構部材、大物家電外装や美容家電、服飾衣料品や日用品、また飲料・食品容器等への展開を進めていく。同取り組みにより、樹脂使用量の低減を通して持続可能社会の実現に向けた企業活動を推進していく。

今後もパナソニックホールディングスグループは、2030年までに自社の事業に伴うCO₂排出量を実質ゼロに、また2050年に向けて現時点の全世界の排出総量約317億トンの「約1%」にあたる3億トン以上の削減貢献インパクトの創出と、資源効率が脱炭素化に寄与し限られた天然資源の消費を削減するサーキュラーエコノミー実現に向けた事業活動に取り組んでいく。


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