【環 境】日本製鉄 チタン線材および純ニッケル薄板でSuMPO EPD認証を取得
日本製鉄はカーボンニュートラルを推進する顧客のニーズに応えるため、チタンおよびニッケル製品においてサステナブル経営推進機構(SuMPO)のSuMPO環境ラベルプログラムに基づく「SuMPO EPD」(旧名称:エコリーフ)の認証を新たにチタン線材にて2件、純ニッケル薄板にて1件取得した。
日本製鉄のチタン製品は、「軽い」「強い」「錆びない」等の優れた特性から、航空宇宙・船舶・化学・電力等の分野で適用が始まり、自動車・建築・土木・医療・民生品にまで需要が拡がっている。特に建築分野においては同社およびパートナー会社の技術の融合により、優美性を発揮した意匠性チタン「TranTixxii®」(トランティクシー)をブランド化している。
また、耐食性及び高温強度・低温靱性に優れた純ニッケルは、耐アルカリ性にも優れるため苛性ソーダプラントやその他リチウムイオン二次電池等でも採用されている。
今回のチタン線材でのSuMPO EPD認証は、一般材とTranTixxii®-Ecoの2種類が対象となる。TranTixxii-Ecoはチタンインゴットの原料としてチタンスクラップを50%以上添加することにより、省CO2・省資源を実現した環境配慮型の素材。通常、チタンインゴットの原料には主としてバージン原料であるスポンジチタンを使用するが、TranTixxii-Ecoでは原料の50%以上をスクラップリサイクルに置き換える事で、製錬工程におけるCO2発生量を大幅に削減する。
また、TranTixxii-Ecoは2022年11月1日付で公表したNSCarbolex Solutionの一翼を担っている。例えば顧客が建物の屋根・壁を軽くて錆びないチタンで製造することにより、建築施工時やメンテナンス時のCO2排出量の削減が可能となる等、カーボンニュートラル社会の実現に向けた価値提供に繋がる。
SuMPO EPDはLCA(ライフサイクルアセスメント)手法を用いて、資源採取から製造、物流、使用、廃棄・リサイクルまでの製品のライフサイクル全体を考えた環境情報を定量的に開示するEPD認証制度の一つで、顧客はこれにより、チタン線材および純ニッケル薄板製品のライフサイクルでの環境負荷を客観的に評価することが可能となり、今後注目される公共調達物品におけるCO2排出量表示への動き等への対応も容易となる。さらに、NSCarbolex Solutionの活用と合わせてサプライチェーン全体でのカーボンニュートラルに向けた取り組みをより一層強化することができる。
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