【環 境】アサヒ、キリン、サッポロ、サントリー 新開発エコ缶採用でGHG4割削減

アサヒビール、キリンビール、サッポロビールとサントリーは、缶蓋の製造時に発生する温室効果ガスの排出量が約4割少ない飲料缶蓋「EcoEnd」を、2025年以降順次、各社が販売するビール類の一部商品に採用する。

「EcoEnd」は、温室効果ガス排出量削減の有効手段のひとつとして、東洋製罐とUACJが共同開発したもので、酒類・飲料業界での本格的な採用は初めてとなる。

これまで酒類・飲料業界では一般的に、材料の加工性を確保するために多くのアルミニウム新地金(以下 アルミ新地金)を使用した飲料缶蓋を採用していた。アルミ新地金は製造時に大量の電力を使用するため、リサイクル材と比較して多くの温室効果ガスを排出し、環境負荷を高めることが課題となっている。

「EcoEnd」は、アルミニウム溶解後の成分調整と製造技術の開発により、アルミ新地金の使用量を41%減らし、リサイクル原料の割合を75%に増やしている。その結果、従来の飲料用缶蓋と同等の品質を担保しつつ、温室効果ガス排出量の約4割削減を実現した。

ビールメーカー各社は、持続可能な社会の実現に向けて業界をあげて取り組むべく、流通量の多いビール類から「EcoEnd」を採用することとなった。環境負荷を低減する資材を4社共通で採用することは国内では初めてのことであり、持続可能な社会実現に向けた意思を示すものである。

今後も、ビール類以外の商品への採用も各社ごとに検討していき、引き続き各社が事業活動における環境負荷の低減を推進し、「カーボンニュートラル社会の実現」に貢献すべく、新たな取り組みや技術の開発・採用に積極的に挑戦していく。


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