【流　通】ＮＥＣ　主要なデータセンターで水冷対応サーバの受入れを開始

ＮＥＣは、コアデータセンターであるＮＥＣ神奈川データセンター、ＮＥＣ神戸データセンター、クラウドＨｕｂデータセンターであるＮＥＣ印西データセンターで、ハイパフォーマンスコンピューティング（以下　ＨＰＣ）環境に向けた水冷対応サーバの受入れを開始した。

昨今、多くの企業がＡＩを搭載したソリューションの活用や画像を含む多量のデータ処理に関心を寄せており、それらに対応する高性能サーバの需要が高まっている。各サーバメーカーや半導体サプライヤーは、より高性能なＧＰＵサーバやＨＰＣサーバの開発に注力しており、その結果として稼働時の発熱量が大幅に増大している。こうした状況から、サーバを冷却する方式として従来の空冷方式と比べ、より効率的な冷却が可能な水冷方式、具体的には直接液冷方式（Ｄｉｒｅｃｔ　Ｌｉｑｕｉｄ　Ｃｏｏｌｉｎｇ）を採用した製品の普及が急速に進んでいる。

ＮＥＣはＧＰＵサーバやＨＰＣサーバの高性能化、高集積化は今後も継続して進行すると見込んでいる。そのためこれらのサーバを安定運用するため直接液冷方式への対応を開始する。

直接液冷方式ではサーバ内のチップ上のプレートに直接冷水を送り、チップを冷却する。データセンターの既存の熱源システムから冷却水循環装置（ＣＤＵ）へ冷水が送られ、ＣＤＵで冷やされた冷水がサーバへ送られる。ＮＥＣではＣＤＵやサーバへの送水部分に関しては、顧客ごとに設計して提供する。これは直接液冷方式サーバへの送水の条件等が、メーカ毎に異なり、すべての条件に対応した環境をあらかじめ準備することが難しいためで、また既存熱源設備の活用や導入の事前検証を行うことでリードタイムを短縮する。

さらに水冷方式へ対応することで、マシン室やサーバ内のファン動力が、現在の空冷方式より抑制されるため、データセンターの消費電力の低減に繋がる。

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