【流　通】三井住友建設　ＡＩを活用した樹木診断システムの開発に着手

三井住友建設は、倒木や落枝による事故防止に寄与する樹木管理支援事業の展開に向けて、ＡＩ（人工知能）を活用した樹木診断システム「ｔｒｅｅ　ＡＩ（ツリーアイ）（ＴＭ）」の開発に着手した。そして茨城県と覚書を締結し、同県内の街路樹を対象にＡＩ診断システムの実証実験を開始した。

近年、倒木や落枝による事故が増加し、中には人命に関わる事故も発生しており、大きな社会問題となっている。国交省による街路樹の倒木に関する全国調査結果（※）によれば、年平均で約５，２００本、つまり１日平均１４本の倒木が確認されている。このような事故を防ぐには、樹木の健全性を維持するための老化や病気などに対する定期的な診断が必須となるが、この診断を行う樹木医などの専門家不足や人件費高騰などによって、十分な管理体制の維持が難しくなってきており、樹木管理の効率化が強く求められている。

そこで住友林業は検討を進めている樹木管理支援の事業化に向けて、ｔｒｅｅ　ＡＩの開発に着手した。

ｔｒｅｅ　ＡＩは、現在は樹木医などの専門家が目視で行っている樹木の初期診断を、ＡＩの画像解析によって実施することで、倒木などの恐れがある危険木のスクリーニングを簡易に行うことができるようになる。また診断データをデジタル管理台帳に蓄積し可視化することで、樹木管理の高度化を実現する。

※　国土交通省「街路樹の倒木に関する全国調査結果について」（２０２３年１２月１２日発表）

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