【知 識】住友ゴム工業と山梨県 グリーン水素による脱炭素化等で基本合意

住友ゴム工業は山梨県と、カーボンニュートラルの実現に向け、やまなしモデルP2G(ピー・ツー・ジー)システム(※1)によるグリーン水素を利用し、タイヤ製造等における脱炭素化と地域資源を活かした水素エネルギー社会の構築に連携して取り組むことで合意した。

2050年カーボンニュートラル実現に向けては、再生可能エネルギーの主力電源化に合わせて、我が国においてエネルギーの最終消費の約7割を占めている化石燃料の使用を、CO2を排出しないグリーン水素へ転換していく必要がある。

今回、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成(※2)を受け、やまなしモデルP2Gシステムを住友ゴム白河工場へ導入し、これにより生まれたグリーン水素を活用し、工場の安定操業を保ちながら脱炭素化を実現する「脱炭素グランドマスター工場」の実証を行う。

やまなしモデルP2Gシステムは、再生可能エネルギー由来の電力から水素を製造し、水素を熱エネルギーとして利用することで脱炭素化を実現する技術であり、脱炭素グランドマスター工場は、P2Gシステムから製造される水素、配達水素、系統電力、場内太陽光発電及び既存燃料の5つのエネルギーを調和させタイヤ製造工場の脱炭素化を実現する。2025年の初めまでに、やまなしモデルP2Gシステムの導入及び脱炭素グランドマスター工場の実証開始を予定している。


※1  やまなしモデルP2G

再生可能エネルギー等由来の電力を活用し水の電気分解から水素を製造する技術

※2 水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発(2021年12月採択)