【知 識】M-INTと三菱HCキャピタル 地域医療連携促進で資本業務提携

M-INTと三菱HCキャピタルは、M-INTが提供する医療現場における診療情報授受業務のデジタル化および地域医療資源を可視化したデータベースを備える「M-INTシステム」の導入推進により、地域医療連携への貢献を図るべく、資本業務提携契約を締結した。

今後、両社は提携にもとづき、「M-INTシステム」などを活用したサービスモデルのさらなる進化、ならびに提供価値の最大化に向けた新たなサービスの開発を図る。

近年、さまざまな分野でデジタルトランスフォーメーション(DX)の浸透が進むなか、医療現場はDX推進が大きく遅れている領域の一つで、政府は2022年5月、「医療DX令和ビジョン2030」を提言、同10月には内閣総理大臣を本部長とする「医療DX推進本部」を発足させるなど、医療分野のDXによるサービスの効率化、質の向上に取り組んでいる。

すでに超高齢社会に突入している日本においては、高齢者向け医療の比重が高まり、慢性疾患や複数疾病を抱える患者の受診頻度の増加および1人の患者が複数の医療機関を受診するケースが増えている。その結果、医療現場では重複する検査やその問診、郵送、FAXによる診療情報の授受といった医療業務の非効率性がますます顕在化しており、医療情報基盤の整備が求められている。

M-INTは「医療が誰の手からもこぼれ落ちない未来」をビジョンに掲げ、診療情報授受業務のデジタル化および医療資源データベースの構築により、地域医療資源の適切な分配を図る医療連携システム「M-INTシステム」を開発した。現在、東京都および神奈川県の医療機関を中心にその導入を進めており、大病院では月間数千件の授受を行う診療情報提供書(患者紹介状等)に関する業務の効率化、診療所においては、地域に点在する医療資源の可視化による患者の症状に適した医療選択肢の提供、各医療機関の得意領域や診療方針に沿った患者の受け入れ機会創出に取り組んでいる。「M-INTシステム」は、診療情報授受業務のデジタル化と医療資源データベースを掛け合わせることで、これまで"最も効率化が進んでいない領域"とされてきた患者紹介業務の抜本的な改善に取り組んでいる。

M-INTは提携において「M-INTシステム」の開発、販売、運用を担い、ユーザーからのフィードバックにもとづき、サービス品質の改善、新たな機能開発によるさらなる提供価値の創出に努める。


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