【環 境】日清紡ホールディングス 海洋生分解性プラスチックの新素材を開発

日清紡ホールディングスは、NEDOの「海洋生分解性プラスチックの社会実装に向けた技術開発事業」において、海水中で速やかに無害な成分に変換される生分解性プラスチック素材の開発に取り組んでおり、今回分子の骨格部分にイオン結合を有する、新たな海洋生分解性プラスチック素材(以下、本開素材)を開発した。本開発材は結合部分が海水中のナトリウムイオンとのイオン交換が生じることで低分子化され、生分解が促進されるものである。

本開素材は他のプラスチックと溶融混錬しやすい構造で、プラスチックの物理的性質を大きく損なうことはなく、樹脂添加剤として生分解を促進する。また海域や海水温度によらず、セルロースを超える高い生分解度を示し、土壌中でも生分解性を有することが確認されており、幅広い環境で生分解する。

プラスチックは日常生活で幅広く利用されている一方、プラスチックごみによる海洋汚染が社会問題となっている。今後、本開素材を樹脂添付材としてプラスチック・素材・成形メーカーとのマッチングを図りながら早期に製品化を目指していき、2040年までに海洋プラスチックによる追加的な汚染をゼロにすることに貢献していく。


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