【流 通】Relic 聴覚障がいのある方の外出支援サービスの有償検証を開始

Relicはパナソニックが運営する新規事業創出プログラム「ゲームチェンジャー・カタパルト」(以下 GCC)で企画された、聴覚障がいのある方向け外出支援サービス「コデカケ」の有償検証を2023年5月22日から開始する。

「コデカケ」は後方から接近するものを知らせるデバイスと、聴覚障がいのある方が歩きやすい道を案内するナビアプリを組み合わせたサービスで、後方から接近する車や自転車をネックデバイスで検知し、リストデバイスの振動で通知する。レーダー検知によって、服や髪の毛による遮蔽、天候変化の影響を受けにくく、接近物を捉えることが可能になる。

 

また、コデカケ専用のスマホ地図アプリで、道幅・交通量・歩道の広さなどの条件を考慮した、聴覚障がいのある方が安心して歩きやすいルートを複数提案し、好みに合ったルートを選択すれば、リストデバイスの振動と画面の矢印の方向指示のみで目的地まで案内する。

昨今、ありとあらゆる人の背景や能力における多様性を理解し、共に課題を解決するデザイン手法「インクルーシブデザイン」が社会的に注目を集めており、SDGs(Sustainable Development Goals: 持続可能な開発目標)にも多くのヒントを与えている。

このような社会的な変革に加えて、「コデカケ」メンバーの聴覚障がいのある方にヒアリングを進めた結果、外出に関して深く悩んでいることが明らかになった。後ろから近づく車や自転車に危険を感じることや、歩道の有無や交通量などが分からないために日常の生活圏外への外出に躊躇してしまう事実を知り、その課題を解決すべく、「コデカケ」事業の立ち上げた。「コデカケ」は聴覚障がいのある方が「気軽におでかけ」できる未来と社会の実現を目指す。

  

今回、聴覚障がいのある方が、観光や街歩きの時に周囲へ注意や配慮する負担を減らし、景色や街の様子を楽しんで外出してもらうために、​聴覚障がいのある方向け外出支援サービス「コデカケ」の実証実験を実施する。

 

接近するものを早く知らせること、歩きやすい道をナビ案内すること(※1)で外出時の心理的な負担を軽減し、より外出しやすい生活の実現可能性を探り、実証実験用として開発したプロトタイプの「コデカケ」デバイスとナビアプリ(※2)の更なる改善に向けて、実際に利用した感想などを基に機能や体験価値の評価を検証する。

 

今回は、観光や街歩きの時の京都地域、大阪地域における駅での貸出しで実証実験を行うことで、駅を起点とした徒歩での移動活性化、駅を含むさまざまな施設の利便性向上への効果を検証する。


※1 プロトタイプの開発状況により、ナビ機能はご利用いただけない可能性がある

※2「コデカケ」ナビアプリは、パナソニック、ゼンリンデータコムとコンピュータサイエンス研究所の3社共同でナビゲーション開発に取り組んでいる


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