【環 境】オムロンが京阪奈イノベーションセンタ向け再エネ電力の自己託送を開始

オムロンは令和5(2023)年1月より同社・京阪奈イノベーションセンタに対して、敷地外に設置したオムロン宮津太陽光発電所から、一般送配電事業者の送配電ネットワークを介した「自己託送」方式による送電を開始した。自己託送による送電は、オムロングループとして、初めての取り組みとなる。

自己託送は自家発電設備を保有する事業者が発電した電力を一般送配電事業者の送配電ネットワークを経て遠隔地にある自社工場や事業所などに送電して使用する、電力供給の仕組みである。同社の取り組みは、オムロングループの社会システム事業を担うオムロン ソーシアルソリューションズの傘下で、環境ソリューションやエンジニアリング・サービスを提供しているオムロン フィールドエンジニアリングが、京都府宮津市内の遊休地(スキー場跡地)に新設した太陽光発電所(パネル容量:734kW)で発電した電力を、約100km離れた同社事業所に送電、供給する。この取り組みにより自家発電設備の設置スペース不足などが原因で、自前では再生可能エネルギーの調達が難しかった事業所においても発電した再生可能エネルギーを利用することが可能となる。

オムロンでは、平成30(2018)年7月に令和32(2050)年に温室効果ガス排出量ゼロを目指す「オムロン カーボンゼロ」を設定し、自社の事業活動で排出する温室効果ガス(以下GHG)削減の取り組みを推進している。令和4(2022)年4月にスタートした長期ビジョン「Shaping the Future 2030(以下SF2030)」において、令和6(2024)年度までにGHG排出量総量を平成28(2016)年度比で53%削減することを目標に定め、「省エネ・創エネの拡大」と「国内全76拠点のカーボンゼロの実現」に取り組んでいる。なお、オムロンは、京阪奈イノベーションセンタへの自己託送の取り組みにより、年間200t以上のGHG排出量の削減を見込んでいる。


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