【流 通】豊田通商 セネガル初の海水淡水化プラント建設工事を受注

豊田通商は、仏・建設大手のエファージュ、インドの水エンジニアリング大手のワバッグとともに、セネガル国営水道公社より、海水淡水化プラント建設と同設備運営を受注した。この事業はJICAの円借款「マメル海水淡水化事業」の一部として行われる。2025年の完成を予定しており、持続可能性の高い水源を確保することで、セネガルの人々に安全で安定した給水を行うことを目的にしている。

セネガル・ダカール首都圏には、同国人口の約2割(約370万人)、産業の約8割が集中しているが、人口増と都市の拡大により水の需要に十分対応できておらず、24時間の給水率は約7割にとどまっていた。また国民の6割以上が恒常的な断水を経験するなど、安全で安定した水源の確保および給水は同国にとって喫緊の課題となっている。セネガル政府は日本政府に支援を要請し、2016年のTICAD6(アフリカ開発会議)にて日本政府が支援を表明した。

豊田通商はエファージュ、ワバッグとコンソーシアムを組成し、JICAの円借款事業の一部として、日量5万トンの飲料水を製造する海水淡水化プラントを建設し、その後2年間の運営メンテナンスを行う。当プロジェクト完成により、約70万人への給水を行うことが可能になる。なお、豊田通商は2021年10月に当該円借款事業の一部である配水管監視システムも受注しており、上流から下流までプロジェクト全体に携わる。

豊田通商はグループ会社のCFAOを通じて、セネガルでこれまで自動車販売事業、医薬品卸事業、リテール事業などを展開してきたが、今回の海水淡水化プラント事業を皮切りに、同国におけるインフラ整備に本格的に取り組んでいく。


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