【環 境】伊藤忠商事 100%自然由来の生分解性樹脂を使用した包材を展開

伊藤忠商事は、味の素、東洋インキ、伊藤忠プラスチックスと、フランスに本社を構えるバイオ系スタートアップ企業のLactips社が製造する自然由来の生分解性樹脂を、熱によって包材を接着させるヒートシール剤に使用した環境配慮型の紙製包材を共同開発した。今回、味の素の「パルスイート スリムアップシュガー」のパッケージの外袋に同包材が採用され、順次リニューアルされる。

昨今、国内外で廃プラスチック問題や海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化問題等への対策が急がれている。その中で石油由来プラスチックの数量削減、温室効果ガスの排出抑制、プラスチックごみの流出による海洋汚染を防ぐための施策が注目されている。

伊藤忠商事は様々な環境下で生分解する自然由来の「ラクティプス樹脂」を製造するLactips社と2019年から日本における販売契約を締結し、これまでにも様々な用途開発に取り組んできた。

ラクティプス樹脂は生分解性や水溶性、ガスバリア性、ヒートシール性に優れている。また原料の主成分であるカゼインは生乳から乳製品を製造・加工する際に発生する副産物で、通常は廃棄されてしまうことが多い原料をアップサイクルして活用している。従来のプラスチックと同様に様々な工程で加工が可能なことから、ラクティプス樹脂を活用することでプラスチック使用量の削減、廃棄物の削減等に貢献することが期待されており、伊藤忠商事は今後も日本国内における食品、トイレタリー、日用品などの包材開発に加え、その他幅広い用途でのさらなる展開を目指し商品検討を進めていく。


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